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作者の想い

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この本に登場する5年生のこうたくんは、病院で6年生のみさきちゃんと出会います。みさきちゃんは、小児がんを治す薬の影響で髪がありません。そこで、こうたくんはみさきちゃんを笑顔にしたくて、11才の自分に一体何ができるのか一生懸命に考えます。そして、たどり着いた答えは髪を伸ばしてヘアドネーション(髪の毛を寄付)するということでした。ヘアドネーションするには、30㎝以上の長さが必要で、伸ばすには3年ほどかかります。男の子が3年間髪を伸ばし続けることは勇気もいりますし、とても大変なことです。でも、こうたくんは、わくわくした気持ちで髪を伸ばし続けました。だれかのために一生懸命になにかをする。こうたくんはそこに喜びを感じていくようになります。
 

人間は、けっして、ひとりでは生きられません。お互いが支え合って生きているのです。
自分さえ良ければいい。ほかの人が苦しんでいようと悲しんでいようと、自分には関係ない。そんなふうに思うのではなく、みんながこうたくんのように、だれかのために、自分はなにをすることができるのだろうと考えてほしい。そんな思いから『ぼくが髪を伸ばすわけ』は生まれました。


 

だれかに優しくしてもらうと、心が温かくなりますよね。そして、今度は自分が誰かに優しくしたくなります。優しさと温かさは次の人へとつながり、またそこで優しさと温かさが芽生えます。そんなふうに地球中が優しい愛の輪でつながっていけば、素晴らしいですね。

 

あなたは、だれかのためにどのようなことができますか。今から、考えてそれをやってみませんか。そして、あなたが愛の輪の始まりになってみませんか。
 

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